雲仙高原を馬に揺られながら行くのは、ギターを抱えた渡り鳥の滝伸次だ。伸次の眼下を行く観光馬車が覆面をした三人組に襲われた。伸次は得意のムチで三人を追いはらった。馬車の乗客は、大洋貿易の社長磯部と雲仙観光の経営者信夫の妹由紀、それに長崎にいる父親を訪ねてきた三木みどりという少女だった。由紀の持っていた観光事業資金一千万円が強奪されていた。みどりの父親三木が、佐世保のキャバレー“バタフライ"のボスであることを知った伸次は、みどりを連れ佐世保に行った。が、三木は知らぬとみどりをつっぱねた。伸次は地下の賭場におりた。外国人竜のカードはイカサマだった。伸次は側で見ている三木の乾分哲をしめあげた。馬車強盗の一人だったのだ。哲は平和運輸から頼まれたと口をすべらした。伸次は長崎の平和運輸に乗りこみ、金は無事に由紀に戻った。伸次が帰った後、三木のところに磯部が現...
菊村到の同名長編小説を、中平康が池田一朗とともに脚色し監督したコメディ。石原裕次郎がカメラマンを演じ、東京の名所でロケーションが行われた。カメラマンの三杉耕平は、新聞社の宣伝部長から仕事の依頼を受ける。東京探検というテーマで、宣伝部員の矢巻みはると東京の名所をめぐることに。だがみはるは、頭が良く堅物で、耕平の最も苦手なタイプだった。耕平はバーで働くセツ子に追いかけられており、こちらもまた苦手なタイプだった。1日中一緒に東京の名所をめぐるうち、みはるは耕平の熱心な仕事ぶりに心惹かれる。耕平はセツ子の父の清作と知り合うが、彼はかつてやくざだった人で、根津という男に追われていた。