1953年放送の人気ラジオドラマ『新諸国物語』を人形劇化。海賊赤柿玄蕃(あかがきげんば)によって滅ぼされた丹波家の遺児、萩丸と面作りの達人で笛吹童子こと菊丸の兄弟が、父のあだを討ち、奪われた城を取り戻す物語。小学校低学年を対象とし、親しみやすいテーマ曲や人形、当時流行ったSF映画のテイストや時事ネタなどもストーリーに盛り込んだ。
『笛吹童子』(1977)に続くラジオドラマ『新諸国物語』の人形劇化第2弾。ラジオ版の台本が残っていなかったため、ほとんどの物語が脚本の田端靖夫のオリジナル。子ども向けに、原作にないキャラクターを登場させたり、アルテカの女王を紅孔雀の正体とするなど設定を大胆に変更。ファンタジーのテイストをそのままに、秘宝を巡る恋人たちのすれ違いや愛の成就を描いた。